旅行会社に就職したい方必見!元社員が仕事内容を解説します!その②

旅行会社に就職したい方必見!元社員が仕事内容を解説します!その①では一言で旅行業界と言っても様々な会社があるということをご説明しました。

今記事では、一般的に旅行会社と聞いて多くの方が思い浮かべる旅行代理店の業務内容について解説したいと思います。

ちなみに、旅行代理店と書いていますが、大手旅行会社はホールセラーの役割を持っていますので、大手旅行会社の業務内容だと思っていただければよいかと思います。

また、実際には各会社それぞれ組織図は異なるので、旅行会社では具体的にこういった仕事があるんだなぁ。と参考程度に読んでいただけると幸いです。

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具体的な業務内容

カウンターセールス(接客)

一般のお客様相手に接客業を行う部門です。

お客様からの相談から始まり、希望の旅行を提案・手配していく仕事です。

会社や所属する支店などにより大きく形態は異なり、パッケージツアーの受付がメインの会社・支店もあれば、海外自由旅行がメインの場合もあるので、働く会社や支店により、身に着く知識は全く異なります。

パッケージツアーなどの販売は出来上がったものを販売するので、必要とされる知識は現地の情報と、ホテルの知識がメインになってきます。

パッケージツアーの手配は手配課など手配を専門とする部署がまとめて行っている場合が多いので、手配に関する知識もそれほど必要ではありません。

それに比べ、海外の自由旅行をメインに扱っている会社や支店であれば、航空券の手配にホテルの手配、ビザの手配や列車のチケットなど旅のありとあらゆるものの手配の窓口となります。

手配以外にも航空券の知識、渡航先の国の知識、観光地の情報、地域の治安状況、ホテルの知識、現地での移動方法など旅行に関するありとあらゆる最新の知識が必要になってきますし、常に勉強が必要な業種です。

 

海外航空券の手配

海外航空券の手配に関しては特殊な知識が必要です。

会社により異なりますが海外自由旅行の手配に力を入れているような会社であれば、さまざまな海外自由旅行を提案していくうえで、航空券の知識は必要不可欠です。

さらに、航空券の知識を得ると同時に必要になるのが、航空券の予約を行う”CRS”という特殊な予約端末を航空会社により使い分ける必要があります。

だいたい5種類前後の端末を使用している会社が多いのではないかと思いますが、端末により操作内容は異なるのでまずは操作方法から覚えていく必要があります。

航空会社のHPで予約ができるシステムは日本語で誰でも使えるような状態となっていますが、旅行会社が扱うのは一般向けのものとは異なり、英数字の組み合わせで予約を行っていきます。

海外自由旅行に強い会社では、この予約端末での手配を接客を行う各スタッフで行わせる会社が多く、接客部門でも”CRS”と海外航空券の知識を身につけることができます。

この”CRS”を使える知識と海外航空券の知識が身に着くと、転職の際にもかなり有利になります。

しかし、覚えるまでにはそれなりの努力と勉強、そして経験が必要なので入社してしばらくは勉強の日々が続きます。

また、お客様と良好な関係を気付くためにもコミュニケーション能力が必要不可欠ですし、ここでのミスがあると旅行が台無しになる可能性もあるので、細かな作業が必要になってきます。

すべての窓口になるため、ホテルや現地でのトラブルのクレームの窓口となることも多々あります。

海外であれば特に、現地へのクレームが難しいので怒りの矛先が旅行会社の窓口に向けられることも多くあります。

ホテルのクレームや、天候やテロなど不可抗力のことでのクレームなどもあり、自分は悪くなくとも謝罪を求められることもあります。

大変な仕事ではありますが、ダイレクトにお客様の声を聞ける部署だけあり、やりがいも大きく旅行業界で働いて行くのであれば、接客の経験は必ず役に立ちます。

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手配課

名前の通り、航空券や新幹線、列車やホテルなど手配を専門に行う部署です。

それぞれ、ホテル手配専門、列車専門、航空券専門などと手配課の中でもわかれている事が多く、航空券であれば担当の航空会社の予約をひたすら行います。

混み合う時期など、ホテルや航空会社と部屋や座席の提供してもらう交渉をしたりします。

接客部門のスタッフがしっかりと手配をしても、予約を間違えれば大問題です。正確な処理能力が求められます。

手配に関しての知識はもちろんのこと、座席や部屋のコントロールに関する情報など内情が知れる部署でもあります。

仕入課

ホテルや航空券の仕入れを行う部署です。

ホテルや航空会社に対して料金、部屋や座席の提供について高い交渉力が必要とされるため、どこの会社も経験豊富なベテラン勢を配属していることが多いので、入社してすぐに配属されることは少ない部署です。

どれだけ良い商品を作ってもどれだけよい接客をしても仕入た商品が悪ければ売れません。仮に売れてたとしても利益が上がらないなど、会社全体の利益に大きく関わってくる部署でもあるので責任が重い部署でもあります。

また、自社より他社が安い料金を出してきた場合などすかさずに交渉をしたり、アンテナをはり巡らせておく必要があります。

ツアープランナー(企画課)

旅行会社の中でも花形と言われる部署で、パッケージツアーを作成している部署です。

花形と言われますが、実際は地味な仕事が多く、残業も非常に多い部署です。

実際に私も海外パッケージツアーを作る部署で8年ほど働いていましたが、徹夜や休日出勤も当たり前の部署です。(←今はうるさいのでないと思いますが。)

自分の考えたツアーを形にでき、それを全社で販売をしてもらえるというのは非常にやりがいのある仕事ではありますが、売れる料金設定にしつつ、しっかりと利益を出さなければならない、非常に頭を使う仕事です。

加えて、締切日までにパンフレットを作り上げなくてはならないために、締切日が迫ってくるとどうしても残業は発生してしまいます。

また、パンフレット紙面の指示も仕事の一部なので、作成した商品をどのようなイメージで販売をしていくのか、レイアウトはどうするのか、どの写真を使うのか、キャッチコピーはどうするのか。といった商品を作成して、どのようにお客様まで届けるのかという事を一手に行います。

数万冊のパンフレットが印刷され配られるので、掲載している料金の間違えなどはもってのほか、紙面の文章校正も仕事の一部なので、非常に地味で緻密な仕事をこなしていく必要があります。

とはいえ、実際に商品を作っていく部署なので、年に数回は現地へ行き、ホテルを回ったり、観光地を視察したり、航空会社主催や政府観光局が主催といった研修旅行へ招待されたりと出張の多い部署でもあります。

さらには、いろんなホテルグループや政府観光局などが様々な関係者を集めて行う説明会(高級ホテルでの立食パーティーを兼ねている場合が多いです)に招待されることも多く、華やかな一面もあります。招待されている本人としては、さまざまな取引先や新しい取引先と挨拶をしたりと楽しくはないんですけどね。

商品を作っている担当者がプライベートで旅行へ行くというと、『ぜひホテルに泊まってほしい』と無料で部屋の提供のオファーが来たり、無料でビジネスクラスへアップグレードされていたりと様々な恩恵を受けられる事もあります。しかしながら、ホテルも航空会社も無料で提供するということは、体験をして商品を作って送客してほしいという思いがあるので安易にお世話になることはしませんが。

華やかな一面もありつつ、実際は地味な作業をコツコツとこなす必要のある仕事ですが、仕入と同じく会社の利益や集客を大きく左右する部署でもあるので、非常に責任の重い仕事です。

しかし、自分の作ったパッケージツアーが世に出るというのは、非常にやりがいを感じる仕事ではあります。

査証課

お客様の依頼で各国のビザ(査証)の取得を代行する部署です。

観光はもちろん、業務ビザや通過ビザなどありとあらゆるビザの取得代行を行います。

世界各国のビザ取得に関する知識が身に付きます。

法人営業

一般のお客様とは別に業務渡航の手配を行う部署です。

カウンター業務では待つ姿勢での集客ですが、業務渡航の多い会社へ飛び込みで営業をして顧客開拓を行ったりと攻めの姿勢で営業を行います。

また、修学旅行などの手配を行う部署もあります。

その他

上記が旅行に関する会社の主な職種ですが、上記以外にももちろん、総務、経理など直接旅行にかかわらないような部署もありますし、ホームページを作っている部署や、広告を作成する部署、航空券の発券を行う部署、システムを管理する部署などがあります。

どんな仕事がしたいですか?

以上が旅行代理店(旅行会社)の主な業務内容です。

予想通りの部署もあれば、こんな部署のあるんだ。と思う部署もあったのではないでしょうか。

一言で旅行会社と言っても総務や経理といった直接旅行とは関わりのない仕事もあれば、頻繁に出張に出るような部署、はたまた、広告やHP作成など様々な仕事があります。

また、規模がそれほど大きくない会社であれば、上記のように細かく分かれずに1部署で複数を兼任している会社もあります。

そんな会社は1部署でより多くの知識と経験が積める会社でもあります。

入社時は配属先が希望通りのものになる人の方が少ないかもしれません。旅行の仕事がしたいのに、総務に配属!なんてこともあり得ます。

配属された部署が希望通りでなくても地道に経験を積み、与えられた仕事をきちんとこなしていけば必ず希望する部署への異動のチャンスは訪れるはずです。希望の仕事じゃないからと諦めずに希望の部署を目指して続けてほしいと思います。

旅行業界は激務で薄給と離職率の高い職種でもあります。しかし、旅行好きには非常にやりがいのある仕事でもあります。

旅行業界で働いてみたいな。と思った人はぜひ、恐れずに挑戦してみてほしいと思います。旅行好きが集まる職場はすごく楽しいですよ。

以上、旅行代理店(旅行会社)の業務内容の解説でした。

 

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