元旅行会社スタッフがが語る!海外旅行のあれこれ vol.1

今は別の仕事をしていますが、少し前まで10年以上旅行会社で働いていました。
主に海外を中心に、海外航空券やパッケージツアーの販売に始まり、旅行会社内部(仕入れや商品企画など)の仕事にも携わってきました。
販売に携わってきた経験からお客様からよく言われたり、ネット上に書かれていることで『そうじゃないんだよね~』ってことを書いてみたいと思います。
第一弾は海外航空券に関するあれこれです。

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航空会社未定のチケット

よく最安値のチケットなどを検索すると出てくる”航空会社未定”

ネット上で書かれているのは『航空会社未定とは余った航空会社に振り分けられる』という話。

まず、なぜ”航空会社未定”という販売の仕方をするのかというと主に

理由

  • 目玉商品として最安値の金額を出し、問い合わせのきっかけを作りたい場合

    スーパーで言う『おひとりさま1つ限り!の卵』と一緒のようなものです。
    本当はそんな値段で販売したくないんだけど、来店のきっかけづくりとして卵を放出するのと同じ販売手法です。

  • 航空会社未定で販売をすることを条件で特別料金をもらっている場合

    航空会社が他社には言わないでね、と内緒で安い料金で仕入れさせてくれた場合。

  • 航空会社に内緒で特別に安く販売をしている場合

    航空会社から決められている最低販売価格を無視したり、どうしても販売数を伸ばさなければならない時など、利益度がえしで価格を下げて販売するようなとき。

この様に、一言で”航空会社未定”といっても理由は様々です。(パッケージツアーの場合は上記理由とは異なります。)

理由によって、予約と同時に予約金を納めると同時に航空会社を伝えてくれる場合や、キャンセル料がかかる時点まで教えてもらえないもの、出発前の最終案内でしか案内できないものとが存在します。

これらは社内でも同じで、本当に航空会社がバレるとまずい場合などは、自社の販売しているスタッフにも知らせず、知っているのは一部の人間のみに限定していることもあります。
そのため、『余った航空会社(席)に振り分ける』というように言われるのかもしれませんが、”余った航空会社(席)”という言い方には語弊があります。

確かに、全く利益も同じ、販売の優先順位も同じという2社があり、A航空会社は満席、B航空会社は空席がある。という状況であれば、もちろんB航空会社で予約をするので、この場合の”余った航空会社(席)”ということであればあり得ます。

ですが多くの人が想像する、航空会社未定で受けた予約を出発間際まで予約をせず、最終的に残っている航空会社(席)で予約をするということは、基本的にはありません。

商売ですから、料金を設定する段階で、どの航空会社でどれだけ利益が出て、販売数はどれだけ必要で・・・・などいろいろな条件を加味して値段を設定しています。
とりあえずで値段を決めているわけではないので、すべて想定したうえで”航空会社未定”という戦略を使っています。

航空会社で席が余るということはあっても、旅行会社では席が余ったら安くしてでも売らなければ!という状況は買い取り席以外ではありません。

それがつぎの項目とつながるのですが、

チケットが余って安くなったら教えてよ

これも本当によく言われました。
大体、年配の何の仕事しているかわからないようなおじさんに言われることが多かった。
『おれはいつでも行けるからさ、前日でもいいから余ったチケットで安くなったら教えてよ』と携帯番号だけ置いていくおじさん。

連絡する日なんてきませんから!

いえ、厳密にはあり得ないこともないけど、基本的にはありません。

そもそも、航空券とは早く買えば早く買うほど安く買えるような料金形態になっています。

旅行会社はお客様から手配の依頼を受けると予約をします。航空券の予約をするのは航空会社が管理している席に予約する場合と、自社専用の割り当てられた席を予約する場合があります。

自社専用に割り当てられた座席も出発が近くなって余っていれば航空会社へ売れ残りとして返却します。返却に対して罰則のようなものはありません。(消化率が悪いと先々割り当て席をくれなくなったりすることはありますが、キャンセル料のようなものはありません。)

そのため、旅行会社が『席が余っちゃったから安くしてでも売らないと!!』という状況は発生しません。

例外として、『買い取り席』というものが存在して、お盆や年末年始の繁忙期ど真ん中のハワイ線など必ず需要がある日程・路線に限ってあらかじめ買い取ることがあります。

これが、売れ残ると旅行会社は買い取ってしまっているので赤字になります。0よりはいいということで、たたき売り状態で安くすることがありますが、基本的には必ず需要がある日程でしか買い取りをしないため、値段を下げずとも売れてしまうのであまり発生することではありません。

仮に、余ったとしても繁忙期は通常期より高額なので、『いつでも行けるから余ったチケットあったら連絡してよ』なんて言ってるおじさんが望んでるようなチケットではありません。

残念でした。

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非常口前の席にしてね!

航空券の手配をして、座席指定ができる航空券があります。
これは、航空会社の方針により座席指定ができるチケットとできないチケットがあります。
座席指定をできる航空会社は事前に希望をうかがうのですが、多くのお客様が言うのは、

『非常口前にして。』

『足が悪いから』『腰痛持ちだから』『小さな子供がいるから』
いろいろな理由で非常口前を希望されます。
わかります。わかりますよ~。座席前は広く開放感あるし、エコノミークラスなのに足が伸ばせるって最高にお得ですよね!

しかし、『足が悪いから』『腰痛持ちだから』『小さな子供がいるから』なんて言ってたら、非常口前は無理ですから!!

非常口前の座席は基本的に『非常時に協力することができる人』を条件としています。

だから、足が悪いから、腰が・・・なんて言ってる人は座れません。
子連れなんて論外です。

いざという時にCAの指示を他の乗客に伝えられる事も条件に掲げている航空会社もあり、外資系の航空会社であれば、英語が話せるかどうかを求められることもあります。

お客様の中には、当日空港でのチェックイン時に条件を満たすと嘘をついて(英語があまり話せない)非常口前を指定できた!と喜んでいたら、搭乗口で突然CAに早口な英語で話しかけられ、まごまごしていると搭乗口で別の座席に変更されて、結局あいていた真ん中の席に座らされたという方もいます。

かたや、足を骨折していたのに、非常口に座らせてもらえた。という方の話も聞いたことがありますが、これは非常に稀なケースだと思われます。

最近でこそチケットの種類によって追加料金で非常口前の座席を指定できる航空会社が出てきましたが、基本的には事前に指定はできません。
マイレージの上級会委員の方などは、どれだけ安い航空券で予約をしていても事前にできる場合があるようですが、この辺りは航空会社次第です。

以上、今回はよくお客様から言われた『そうじゃないんだよね~』をまとめてみました。
海外航空券とはすごく奥の深いもので、書きだすとどんどんマニアックな内容になっていってしまいます。 汗
航空券に限らず、『そうじゃないんだよね~』が存在するので、思いついたらまたまとめていきたいと思います。

では。

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