
みなさんは『誰とでも仲良くするように!』『仲間外れはいけません』と言われて育ってきませんでしたか?
私も親から口酸っぱいほど『誰とでも仲良く』と言われて育ってきました。
しかし、私は子供ながらに嫌な思いもしてきたので、果たしてこの『誰とでも仲良く』という教えは子供にとって正しいのか?親になってから悩む日々です。
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子供の頃の気の合わない友達
冒頭でも書いたように子供のころから『誰とでも仲良く』『仲間外れはいけません』と当然のように言われて育ってきました。
こう言われて育ってきた人は多いと思いますし、当然正しい言い分だという事はわかっています。
きっとこう言われて育ってきた人で何の疑問も持たない人は恐らく、それほどややこしい友人と仲良くしなければならない状況になかったのではないかと思います。
しかし、私は子供の頃にこの母の言い聞かせにより嫌な思いを何度も経験しました。
ゴミ屋敷の友達
家は同じ地域ではなかったけど、幼稚園が同じだったAちゃん。
子供ながらにAちゃんのお母さんもすごく変わった人だとは認識をしていて、いつもぼさぼさ頭に、ジャージというか寝巻のような格好でいて、気に入らないことがあるとどこでも叫ぶような人でした。
大きくなってから話を聞くと家はゴミ屋敷で祖父母の年金で暮らしている家庭だったようです。
Aちゃんは髪の毛がぼさぼさで子供の私でも不潔だと思っていたし、気に入らないことがあるとすぐに泣く、独り言が多くどう接していいかよくわからないと思っていました。
みんなで鬼ごっこをしていても太っているので走るのが遅く、鬼になると泣きだす。幼稚園でも遊んでいても他のお友達と同じような遊びができないから嫌だと思っていました。
幼稚園の登園班が同じだったので、幼稚園から帰った後に『遊ぼう』と誘われると母は断らず、みんなで一緒に遊びなさい。と私に言いました。
だけど、みんなAちゃんと遊びたくないので、結局私が1人でAちゃんと遊ぶことになるのが嫌で仕方ありませんでした。
結局、年長になる頃にはAちゃんだけが親戚の家で暮らすという事で、引っ越ししていきました。
悪いことが大好きな友達
私は近所に同じ年のBちゃんと1つ上のCちゃんがいました。
放課後や休みの日には必ずと言っていいほど家に遊びに誘いに来てくれるのですが、この2人が悪いことを楽しんでするタイプの子供でした。
- ピンポンダッシュ
- 他人の表札に落書き
- 他人の家の路地裏でかくれんぼ
- 公衆電話からいたずら電話
- ごみを道に捨てる
など、我が家では『絶対にダメ』と教えられていたことを楽しんでする子たちでした。
意地悪をされたりすることはなかったものの、一緒に上記のような悪いことをしようよ。と誘われるのがすごく嫌でした。
悪いことをしたくなかった私は遊びに誘われた時に断ると母は『せっかく遊びに誘ってくれてるんだから、誰とでも仲良くしなきゃダメよ。』と言われていました。
遊びたくない理由を言うと一緒に悪いことをしたと怒られるような気がして、母に言えずにいたものの一度母に『悪いことをするから嫌だ』というようなことを言ったことがあります。
その時に言われたことは『悪いことをしていたら、そんなことをしたらダメだと言いなさい』とこれまた、正しいんでしょうが、気が強いBとCに言うにはなかなかハードルの高いことを言われ、それ以降母に言う事もなく、いやいやながら一緒に遊んでいました。
その後、年を重ね、中学に上がると2人は本来持っていたであろう派手な性格が前面に出てきて、非行とまではいかないものの、荒んだ学校生活を送るようになり、一人は中卒で水商売、一人は高卒でフリーター生活を送っていました。
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友達を選ぶという事
私の経験は極端な例かもしれません。
子供に『誰とでも仲良くしなさい』と教えることは正しいのは間違いありません。
当然ながら、仲間外れもいい事ではありません。
ただ、私が経験してきた気の合わない子たちとの付き合いが自分自身にとって必要な経験だったのか?と問われると必要のない経験だったのではないかとさえ思います。
一時期なんかは友達が例えば道にゴミを捨てるのを見て、嫌な気持になるくらいなら、いっそのこと自分も悪くなって道にゴミを捨ててしまえば気が楽になるんじゃないか?とさえ考えてしまうこともありました。
親になって思うのは子供には『誰とでも仲良くしなさい』と教えてはいますが、あまりこの言葉に子供が縛り付けないように気を付けています。
『○○君はルールを守らないから遊びたくない』などと言った時に内容を聞くと、確かに一緒に遊ぶのが難しい子もいて、子供の気持ちも理解ができるし、親としてどのように返事をしてあげるのが正解なのかわかりません。
もし、現在子育て中でお子さんに『誰とでも仲良くしなさい』と言い聞かせているならば、私の子供の頃のようにお子さん自身がその言葉に縛られてツライ思いをしているかもしれません。
誰とでも仲良くできることは素晴らしいことですし、できるならば誰とでも仲良くすべきです。
ただ、つらい思いをしてまで仲良くするべきなのか。
もちろん、いくら気が合わないとはいえ、集団で仲間外れにする、意地悪をする、という事は論外ですけどね。
『誰とでも仲良くしなさい』
正しい言葉なんですが、すごく難しいことですね。
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