胎児発育不全(FGR)で入院③~入院決定から出産まで~

長女妊娠時に胎児発育遅延で死産予告後、無事に出産に至ったまでをまとめています。

これまで、転院先で初めて診察を受けたところまでを書きました。

胎児発育不全(FGR)で入院①~発症から転院まで~
胎児発育不全(FGR)で入院②~転院先での診察~

今回は入院に至った経緯や入院中のことを書いてます。

成長再開

転院先での2回目の診察は1週間後の診察予定が少し伸びて、24週での検診でした。

初めての時と同じように厳しい顔でエコーを見ています。
とりあえず、心臓は動いているのでほっとしたのを覚えています。

エコー後診察室に移動して、

主治医『予想していたより、成長しています。』

良い意味で予想を裏切られました。

この頃の正確な胎児の大きさを書いたエコー写真がないので、正確な大きさがわかりませんが、恐らく300g代だったのではないかと思います。

入院の基準を超えた!

転院先での3回目の検診は2週間後の26週での検診でした。

主治医『今回も順調に成長しています。このままでいくと500gを超えてくると思うので、週末にでも入院してもらおうと考えています。』

ということで、入院が決定しました。

転院先での初診時に説明されていた入院の条件は妊娠22週以上、胎児の大きさが500g以上です。

長男がいるので、普通に考えると母親が入院することを喜ぶという状況はあまりないと思いますが、今回ばかりは”入院する=無事に出産してあげられる可能性がでてきた”という事なので、入院が決定した時は本当にうれしかったです。

この時のエコー写真にはサイズが記載されていないので、正確な大きさはわかりませんが、400g後半だったと思います。

それまでは、”ただ生きて産まれてくれれば、それだけでいい”と思っていましたが、私は欲深い人間なので生きて産んであげられるかもしれないとわかると、やはり胎児自身が問題を抱えているのかどうなのか。ということが気になり始めました。

自分でも嫌になりますが、これが素直な気持ちです。

気になったので思い切って先生に

私『この子は何か大きな障害を抱えている可能性が大きいのでしょうか?』

主治医『可能性は完全に否定はできません。エコーでは見つからないものもあるので。ただ、エコーを見る限り、大きな障害がある所見はありません。』

胎児発育不全の原因は多くは原因不明の事が多いのですが、胎児自体が問題を抱えていて成長が阻害されている場合もあるそうです。

とりあえず、胎児の身体的に大きな問題は見当たらないという事で少し安心しました。

この日は突然の帝王切開に備えて、心電図や内科の検診を受けました。
併せて、入院に必要なものなどの準備について説明を受けました。

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管理入院

入院日までも特に問題もなく、会社で急な引き継ぎと必要な手続きをして入院日を迎えました。

看護師から病棟の使い方の説明を受けて、主治医と今後の話をしました。

主治医『500gを超えてきたとはいえ、まだまだ体重も週数も産まれるには早いことには変わりはありません。

毎日NST(赤ちゃんの心拍を30分ほど掛けて計測する検査)を受けてもらって、赤ちゃんの状態を見ていきます。

子宮内の状況が悪くなったり、赤ちゃんが弱ってきたような兆候が見られるようであれば帝王切開で出産後、外で赤ちゃんを育てることになります。

ただ、お腹の中の1日と外に出てからの1日は大きな差があるので、1日でも長く、1gでも大きくお腹の中で育てる事が入院中の目標です。』

入院中は、早産の兆候もなく、胎児のサイズ以外は問題がないので行動や食事の制限もありませんでしたので基本的に自由です。

入院中の目標

入院当初は500gしかなかったので、とにかく1000gを越すことを目標にしていました。

1000gを超えれば大きな障害が残る可能性がぐっと下がるというような話を聞いたので、私の場合は週数が進んでいたこともあり、とにかく1gでも大きくと考えていました。(←すいません、当時はいろいろな文献を読んでどこかで見たような気がするのですが、今探すと根拠となるようなデータを見つけきれませんでしたので、もしかすると見間違えかもしれません。)

都市伝説的な話ですが、赤ちゃんを大きくするのに牛乳に混ぜて飲む”ミロ”がいいと聞き、夜寝る前に温めたミロを双子妊娠中で同じく胎児が小さい同室の妊婦さんと飲んだりしていました。

大きさ以外にも、胎児の器官で最後に完成するのが肺で、肺が完成するのがだいたい34週頃と言われているので、最終目標は34週を超えて、肺が完成してから出産することでした。

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順調に進む成長

入院中は1週間に1回エコーの検査を受けました。

以下、体重の推移です。

入院中のサイズ

( )内は-2.0SD 標準値の最低ラインの大きさです。

  • 27週1日 570g(742g)
  • 28週1日 700g( 853g)/-2.9SD
    この頃になると、調子が良ければ外泊許可が出ました。結局、怖くてやめましたが。
  • 29週1日 845g(972g)/-2.8SD
    BPD(頭囲)70.2mm/-0.8SD AC(胴周り)194.2mm/-3.4SD FL(大腿骨)42mm/-3.3SD
  • 30週2日 998g(1098g)/-2.7SD
    “1000gを超えると格段に生存率が上がる”とのことで、第一目標でした。
  • 30週5日 1066g/-2.6SD
    BPD(頭囲)73.8mm/-0.9SD AC(胴周り)216.4mm/-2.5SD FL(大腿骨)45.3mm/-3.2SD
  • 31週1日 1160g(1231g)
  • 32週1日 1246g(1368g)/-2.6SD
    BPD(頭囲)77.4mm/-0.7SD AC(胴周り)225.0mm/-2.6SD FL(大腿骨)49.4mm/-2.7SD
  • 33週1日 1460g (1509g)
  • 34週5日 1610g (1649g)

30週・1,000gを超えた頃に、 ”どうしても”というなら外泊も可能”と言われました。

ただ、胎児が小さい場合、胎盤剥離が通常より起こりやすいとのこと。胎盤剥離が起こると実家からの10分の距離だったとしても間に合わないので、やはり外泊はお勧めしない。との事で、結局一度も外泊はしませんでした。

31週の頃には”頭への血流量が良くなっている”と言われました。これは良いことではなく、人間は一番大事な頭への血流を最優先にするので、子宮内の状態が少し悪くなった可能性があるという事でした。

入院後は不思議と正常な妊娠と同じスピードで成長していたので、成長曲線グラフのずっと下の方を並行して成長していました。

主治医も今までこういったケースは診たことがないらしく、いつも不思議ですね~なんて言いながらエコー検査を受けていました。

-2.0SDまでが正常な範囲で、私は-3.0SD~-2.6SD辺りだったので順調成長しているものの、小さいことには変わりありません。

32週頃のサイズを見ると、頭のサイズはほぼ正常値に近いものの、大腿骨と胴回りが極端に小さいです。

上でも少し触れたように、人間は栄養が足りない場合など一番大事な脳へ血液を優先的に回すので、頭だけが異常に大きいとかではなく、正常な反応だそうです。

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様々な検査

主治医から胎児は順調に成長を続けているものの、やはり原因は不明なままなのでせっかく入院をしているし、できる検査はすべて受けておきましょう。と提案があり、ありとあらゆる検査を受けました。

心エコー

心臓の専門医が普段のエコーより、より詳細に胎児の心臓を検査してくれます。

特に心臓に問題を抱えている場合は、産後時間をおかずに治療が必要になるケースが多いようです。事前に心臓の問題があれば早く把握した方が出産方法の選択や手術の予定など事前準備ができるので、知っておくにこしたことはない検査です。

暗い部屋で医師2人が心臓の血流や心臓をいろいろな角度から検査した結果、特に問題はないとのことでした。

妊娠糖尿病の検査

母体側に問題がある場合にも胎児発育不全を引き起こす場合があるので、念の為に検査を受けましたがこちらも問題ありませんでした。

血液検査

『プロテインSの数値が低い』とのこと。この”プロテインS”というの血液凝固に関する成分らしく、数値が低い方が血液が固まりやすいそうです。

妊娠すると出産時に大量出血をふせぐためにも数値が下がるのが一般的だそうですが、それを踏まえたとしても数値が低い。とのこと。

血液が固まりやすいと胎盤の血流も悪くなり、プロテインSが低いことが不育症(赤ちゃんが子宮内で育たない)の原因となる場合もあるとのことですが、エコー検査での血流など総合的に見て、これが原因とは言えないようです。

ちなみに、第三子を出産する際にもプロテインsの数値が低かったのですが、特に医師から指摘されることはありませんでした。

MRI検査

胎児を断面図で撮影をして精密に検査してくれます。エコーで見つからない問題が見つかることはあまりないので、受けなくてもいいんだけど時間もあるので、受けましょうといったくらいの感じで受けました。

早ければ2・30分ほどで終わるはずだったのですが、こんな時に限ってお腹の中で活発に動くので撮影ができず、50分ほどかかって終了しました。

検査結果は特に気になる点はありませんでしたが、別の問題として目の横に白い塊が映っていたので、37週に再度MRI検査を受けましたが、診断結果は脂肪の塊だろうとのことでした。

無事に迎えた37週

目標としていた34週を超え、胎児の体重も1500gを超えてきた辺りから、当初心配していた生きて産まれてくるのか、未熟性はどの程度なのかというような心配はほぼなくなってきたこともあり、待ちに待った37週を迎える頃には早く退院をしたくて仕方なくなっていました。

この頃のエコー写真はあるものの、体重を記したものが無く記憶が定かではないのですが、恐らく37週には2000g前後くらいだったと思います。

37週0日の標準胎児の最低ラインが2058gなので、標準枠に届きそうなくらいまで成長をしていました。

迎えた出産

入院生活を終わらせたい一心で、臨月を迎えると同時に陣痛を誘発するという階段の上り下りを開始しました。

37週4日目も地下から4階までを3往復したら、夜中の23:30頃に陣痛が始まりました。

夜中から陣痛が始まり、陣痛室兼分娩室へ移動しました。

私は超安産型で、長男は初産ながら陣痛開始後5時間で産まれました。出産が立ち会いは夫婦ともにしたくない派なので、とりあえず仕事中の主人に連絡だけして、病院には実母に来てもらいました。

軽い陣痛のまま朝を迎えた朝の7時頃に主治医から『赤ちゃんが小さいので出産後に万全の態勢を取りたいので、新生児科の先生などが揃っている日中に出産できるようにしたいと思います。促進剤を投与して日中の出産を目指しましょう。』と説明がありました。

朝の8時前頃から促進剤を投与してもらうと、急激にお産が進み9時前には産まれました。

あまりに急に進んだので、先生が入ってきた時にはもう産まれていました。

長女はすぐにキレイにしてもらい、元気な産声を上げてくれました。

産まれてきたサイズは以下

出産時のサイズ

( )内は平均値
体重:1992g(2010g~3067) 身長:45.0cm(44~52) 胸囲:26.5cm(30.5) 頭囲:31.5cm(32.8)

すぐに新生児科の先生が来て診察後『すぐに対処が必要な大きな問題も見受けませんので、病棟に戻ってから通常の新生児検診に行きます』というような説明を受けました。

その後、カンガルーケアを少ししたものの、体が小さいので体温が下がりやすいらしく、すぐに温かい台のようなところで寝かされていました。

産まれてきた娘の印象としては、小さいというよりは、ガリガリ!

もちろん、身長も低めではありますが、骨格が小さいというよりは肉がついていません。

足なんておむつを替えるのが怖いくらい細かったです。

産後しばらくして、助産師さんに聞いたところ、胎盤が小さい場合やへその緒の一部が極端に細くなっている場合などが原因で赤ちゃんが大きくならない場合があるようですが、私はどちらの状態も一般的で問題ありませんでした。

結局、胎児発育不全の原因は不明です。

最後に

今、妊娠中で赤ちゃんが小さいといわれて不安を感じている方に、『赤ちゃんを信じて』とか『大丈夫だよ』なんて言葉は軽々しく言えません。

お腹の子を案ずる気持ちは何を言われても消えるものではないと思うので。

ただ、私みたいな例もあるんだよ。ということで、少しでも励みになれば幸いです。

長々と書いてきましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。

産後の入院や退院後の成長については別記事にまとめています。

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