胎児発育不全(FGR)で入院②~転院先での診察~

前回の記事で、長女を妊娠中胎児が小さく病院の先生から『ダメになるだろう』と死産予告をされました。

胎児発育不全(FGR)で入院①~発症から転院まで~

今回は、転院先での診察からのことを書きます。

◆注意◆

読む人によっては不快に感じる内容が含まれています。当時の素直な心境を書いているので、繊細な方はご注意ください。

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当時の心境

転院先の病院での診察までの2日間、さまざまなことを考えました。

なぜ、小さい=死産という結果につながるのだろうか?

小さく産まれても元気に育っている赤ちゃんはたくさんいるのではないか。

胎児が小さいから入院をしたという人がいるのに、なぜ私は入院の話すら出てこないのだろうか?

病院で聞けなかった疑問が次々に湧いてきました。

伝え方に問題があったにしろ、病院の先生もさすがに誤診という事はないだろうから、どこかで覚悟は決めていました。

うっすらとお葬式はどうするのだろう。お墓はどうなるんだろう。など考えてしまうこともありました。

残念ながら流産した方や、死産を経験した方が『次の妊娠があるから』と言われるとこの子はこの子しかいないと不快に感じる。という意見を読んだことがあります。

しかし、私はそんな風には思いませんでした。

最低な発言かもしれませんが、正直当時はまだ胎児であるおなかの子にそこまでの愛情が持てなかったというのが本心です。

産まれてくる事のない子供をお腹の中に留めておくことが辛く、もうダメならいっその事早くこの妊娠を終えたい。

そして、次の正常な妊娠をしたい。早く前に進みたい。とさえ思っていました。

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転院先での診察

長男もいるのでいつも通りの日々を送り、転院先での診察日になりました。

主人と一緒に行くと気持ちが緩んでしまい、待合でも泣き出してしまいそうなので1人で行くことにしました。

診療科は通常の産科ではなく胎児に問題のある可能性がある人が受ける科での診察でした。

優しそうな若い男性の先生で、はじめにエコーでの検査です。

通常の妊婦健診とは違い、かなり長い間エコーで診てくれています。

エコー後の診察で、

先生『確かに、前の病院での先生から言われていた通り、妊娠週数からみて胎児が小さすぎるので状態は厳しいと思います。』

先生『見る限り胎児側に問題がある所見はないし、胎盤の血流でも気になるところはないので、なぜ胎児が小さいのか現在のところ原因は不明です。』

先生『子宮内胎児発育不全(当時の呼び方)は原因不明のことが多いんです。』

私『なぜ、小さいというだけで厳しいという判断なのでしょうか?』

先生『これはあくまでも可能性の話でしかありませんが、今までの統計上この時期に胎児の成長が遅れている場合、無事に産まれてくる可能性が低いんです。』

先生『しかし、医者である私たちが言えるのあくまで可能性でしかありません。この子(胎児)がどうなるかは誰にもわかりません。

私『赤ちゃんが小さくて入院するという話を聞くのですが・・・』

先生『はい。場合によっては管理入院をしてもらうことがあります。』

先生『これも統計の話ですが、生存の可能性から考えて22週以降、500g以上であれば子宮内の状態によっては帝王切開で出産することを考えます。』

先生『私たち産科医が目指すのは機械でつながれてなんとか生きていける状態ではなく、障害があったとしても機械につながれずに生活が送れる状態での出産を目指しています。』

先生『だから22週、500gという基準を超えた場合には管理入院をしてもらい、病院で毎日胎児の状態をチェックします。そして、少しでも胎児が弱ってきたり、子宮の状態が良くない兆候が見られれば、帝王切開で出産を検討します。』

私『以前の病院で胎動が無くなれば、ダメになったということだと言われたのですが』

先生『診る限り、ここ1・2週間でどうこうなるような状況には見受けられません。羊水の量も正常です。』

私『仕事は休んで安静にした方が良いのでしょうか?』

先生『いえ、特に安静にしても変わらないので、いつも通りの生活を送ってもらっていいですよ。』

前回の病院とは全く違う、こちらの話をゆっくりと聞いて、聞いたことにはきちんと答えてくれます。それまでは産科の先生といえば、いつも忙しそうな先生にしか出会ったことが無かったので、こちらの先生の対応には『こんな先生もいるんだ。』と良い意味で驚きました。

なぜ入院しないのか、なぜ小さいだけで産まれてくる可能性がないのか。

抱えていた疑問が解決しました。

上記に書いた、妊娠22週・500g以上という基準は産婦人科会などのガイドラインで統一されているのか、病院によって異なるのかはわかりません。

現に、500g未満で産まれた赤ちゃんが無事に退院などのニュースを時々見るので、もしかすると病院の方針によって異なるのかもしれません。

ただ、私は500g以下で大きなリスクを抱えてでも産みたいのか、と問われると答えが出せません。

もし、大きな障害を抱えて産まれてきた時に家族の人生の事や経済的な面、親である自分たちが死んだ後の事、長男の人生の事などを考えるとどんなリスクを背負っても何が何でも産んであげたい、とは思えなかったのも正直な気持ちです。

だから、500g以下での出産の可否については聞かずじまいでした。

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転院を決意

診察の後、助産師との面談がありました。

話をして電話で話を聞いてくれた助産師さんだとわかりました。

助産師『1人できたの?強いね。先生の診断は厳しい内容だったね。』

私『はい、まさか誤診ではないだろうとは思っていたので、覚悟はしていました。』

助産師『でも、先生や周りにダメだと言われても、最後までお母さんは信じてあげてほしいな。と思ってる。私たちもサポートしていくから』

助産師『出産はもともと出産予定の病院でする?』

私『こんな状況なので、出産の事なんて考えてませんでした。でも、前の病院に戻ることは考えていませんので、こちらでお願いしたいと思います。』

前の病院には、診断書を依頼した時点で『先生に対する不信感がある』と伝えていたので、もう戻れません。

絶対、戻りたくもなかったですしね。

すごく違和感を覚えたのが、『出産場所はどうしますか?』という質問。

その時は『なんでこんな残酷な質問してくるんだろう』と思っていました。

だけど、この助産師さんと話していくうちに、赤の他人だけど私が信じることができていなかった赤ちゃんの可能性を信じてくれている人なんだと感じました。

この助産師さんには入院中から出産までもずっと気にかけてくれ、私の中で大きな心の支えとなりました。

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