
お子さんをお持ちの方であれば一度は子供が中耳炎になった経験があるのではないでしょうか?
我が家の長男は風邪をひくと必ず中耳炎になる子で、繰り返す中耳炎に悩まされ、つらい思いをしていましたが、耳鼻科を変更したところ中耳炎になる回数がぐっと減ったという経験をしました。
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目次
古い治療方針の耳鼻科
長男が初めて訪れた耳鼻科は自宅から近く、小児科と併設しているという理由から、深く考えずに通っていました。
これが、大失敗。
大変な思いをしました。
治らない中耳炎
1歳半から保育園に通い始めたこともあり、常に鼻水がタラタラ・・・
昔ながらの診療方法で、嫌がる子供を看護師さんと私の3人がかりで押さえつけ、大人に使うような細い金属のノズルで、鼻水を吸い始めます。
後にいくつか耳鼻科を受診しても、子供には細い管を使う先生はいませんでした。
嫌がる息子を押さえつけて鼻水の治療が終わると、耳に黄色いガーゼをつめて中耳炎になっているから『お風呂はシャワーだけ!』という丁寧な忠告を受けて終了。
この医院の治療法で、今となっては疑問に思う点は以下。
疑問点
- 最後に耳に詰めるガーゼ
私が子供のころに受けた治療と同じだったので、なんの疑問も持ちませんでしたが、他の医院ではされたことありません。
おまけになかなか治らない時に、このガーゼを取るのが原因とも言われる始末・・・ - すぐにおこなわれる鼓膜切開
これは鼓膜切開が必要なほど重症だったのかもしれません。ただ、このとき以降も耳鼻科通いは続いていますが、鼓膜切開をしたのはこの病院でだけです。
- お風呂・プール禁止の忠告
これもお風呂やプールに入らないほうがよい鼓膜の状態だったのかもしれませんが、お風呂を禁止されたもこの病院だけです。 - 中耳炎=抗生物質という治療方針
初めて中耳炎と診断されてから頻繁に耳鼻科へ通う日々が続きました。
『まだ治っていない』
『少し良くなったのに、ぶり返した』
『悪化している』
仕事帰りに混雑した耳鼻科へ行き、治療を受けて薬をもらって家に帰ると9時近く・・・なんて日もあり、本当に大変でした。
しかも、いくら通っても良くならないということが非常につらく、終わりが見えないつらい日々でした。
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種類を変えて処方され続ける抗生剤
私が薬に対して無頓着だったこともあり、通うたびに処方された抗生剤を飲ませ、治りが悪ければ抗生剤を変更する。ということを繰り返していました。
一時回復してもすぐに症状が出て、また耳鼻科通い・・・
そんな生活を6カ月ほど続けたある診療日に、あまりに繰り返す中耳炎の原因菌を特定する検査を行ってくれました。
検査の結果、中耳炎の原因菌が
『一般的な抗生物質が効かない菌』
だということが告げられました。
そして、処方されたのが、ミノマイシンという抗生剤。
これは、薬に無頓着の私が偶然にも知っていた抗生剤です。
なぜ、知っていたかというと
『子供には絶対にのませたくない!』
と思っていたから。
”テトラサイクリン系”の抗生剤で、妊娠中に母親が飲んだり、8歳頃までの子供が飲むと永久歯が着色してしまう副作用があります。
調べた時に書かれていたのは、小児科では副作用が広く認知されているのでよほどのことでない限り処方されることはないが、
小児科以外では副作用を知らない先生も多いので、処方されることがある
というような書き込みを見ていたので、薬に無頓着の私でもこの名前だけは覚えていました。(テトラサイクリン系はミノマイシン以外の名前の薬もあるので、注意が必要です。)
どのくらいの期間、どのくらいの量を飲めば副作用が出るのかなどは諸説ありますが、数日程度では副作用は気にすることはない。と書かれていることもあります。
しかし、少しでも可能性があるのであれば飲ませたくない。
もちろん、どうしても飲まなければいけない病状なら使用しますが、急を要する症状ない息子の中耳炎で服用する必要があるのか・・・とすごく悩みました。
さらに恐いのは、医師はもちろん
処方する薬剤師からも副作用に関する説明が一切なかったこと
医師に関しては、『歯の着色する副作用があるようなので、他の薬で対応できないですか?』と聞いたところ『そうなの・・・?』という返事。
全く知らなかったようです。
結局、私は飲ませませんでした。
飲ませない代わりに中耳炎について調べまくり、耳鼻科を変更することにしました。
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治療方針の異なる耳鼻科
病院を変える際に中耳炎の治療に対するいろいろな耳鼻科の先生が書いたものや中耳炎治療のガイドラインなどを読みました。
その中で、一番納得したのが
”軽度の中耳炎は抗生剤がなくても治る”という意見
これは耳鼻科医の中でも意見が分かれるそうですが、素人ながら読んでいて納得する内容だったので、それまでの経験から抗生剤の使用は必要最低限にしたいと思っていました。
幸い、自宅から通える距離に抗生剤を必要以上に使わない方針の耳鼻科があったので、通う事に。
新しい病院でこれまでの経過を話し、耳の状態を見てもらった診察の結果は以下
診察結果と今後
- 水がたまっている状態(滲出性中耳炎)
- とにもかくにも鼻の状態をよくしておかないことには中耳にたまった滲出液が排出されないので、週2・3回鼻の治療に通う
- 現段階では抗生剤は処方しない(必要ない)
という診療方針でした。
滲出性中耳炎の治療
それから、週2・3回のペースで通う日々を1年間続けました。
滲出性中耳炎の治療に1年かかったわけではなく、ほとんどが鼻水の治療に通っていたというほうが正しいです。
もちろんなのでしょうが、週2・3回鼻の治療に通っているとあれだけ繰り返していた(急性)中耳炎にかからなくなりました。
耳の状態は良くなっていたものの、少し通わないようになると鼻水がぶり返すことが多かったので、週2・3回の鼻水治療は続け気づけば1年間続いていました。
3歳を過ぎたころから、体も強くなり鼻水を出すことも少なくなってきたので通院をやめても中耳炎にかかる回数が年1・2回くらいまでに減りました。
小学校に入った頃にアレルギー検査を勧められて受けたところ、
ハウスダストが原因のアレルギー性鼻炎
だと診断されたので、今思えば長引く鼻の症状はアレルギーが原因だったのだろうと思います。
中耳炎治療で学んだこと
長らく耳鼻科に通い続け、幾度となく繰り返す中耳炎を経験した結果、私なりに学んだことをまとめます。
キーポイントは鼻水の治療
上で書いたように、鼻の状態が良ければ急性中耳炎にかかることはありませんでした。
我が家には3人の子供がいますが、耳が痛いと言い出すときは必ずと言っていいほど、鼻水が出ています。
中耳炎は救急にかかるほどではない
長男の時は『耳が痛い』と言えば、急いで救急病院に連れて行ったこともあります。
子供に対する経験も乏しく、早く連れて行かないと!と思っていたんですね。
今は病院のあいている時間であれば、もちろん連れて行きますが『耳が痛い』といっても病院が開いていない時間であれば、痛み止めを飲ませて、通常診療に連れて行きます。
わが子は一度痛み止めを飲めば、その後痛がったことはありません。
例えば、土曜日の夜に痛がり、痛み止めを1回分服用すれば、痛み止めの効果が切れているであろう日曜日、月曜日も痛みを訴えないのです。
痛みだけ取ってあげれば急いで病院に行かなくてもよい
と考えています。
しかし、どれだけ症状が無く、完治したように見えても必ず医師の診察は受けるようにしています。
症状がわかりにくい滲出性中耳炎にかかっていると耳の聞こえにも関係するので、必ず先生に『完治した』といわれるまで診察は受けるようにしています。
自宅で鼻水ケア
耳鼻科へ通うのもなかなか大変なので、電動鼻吸機を購入して、鼻が出始めたらひどくなる前に朝晩と吸引するようにしています。
もちろん病院ほど吸引力はありませんが、
子供がかむよりはしっかりと鼻水を吸いだせる
ので、お勧めですよ。
最後に
中耳炎を繰り返さないタイプの子は耳鼻科選びに苦労しないと思います。
しかし、
中耳炎になりやすいタイプの子は納得のいく治療を受けられる耳鼻科を探すべき
だと思います。
中には、
ただの中耳炎なのに必要以上に強い薬を処方する=当然早く治る=評判がいい
という耳鼻科もあります。
しかし、必要以上に強い薬を使う事は、
耐性菌を生む原因
にもなり、我が家の息子のように一般的な抗生剤では効かなくなることもあります。
今現在、お子様が中耳炎で悩んでいる方や、長引く耳鼻科通いで疲れている方は一度、中耳炎治療のガイドラインや中耳炎治療に力を入れている書かれている耳鼻科医のサイトなんかを読んでみてください。
読んでみて現在受けている治療や、投薬に疑問を感じるようであれば、思い切って病院を変えてみることも必要かもしれません。
我が家は繰り返す中耳炎に終わりが見えず、つらい思いをしていましたが耳鼻科を変えることによって息子の中耳炎は改善されていきました。
私のこれまでの経験が少しでも、お子様の中耳炎で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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